毎年この時期に耳にする「確定申告」という言葉。学生さんも「自分は関係あるのだろうか」と気にしている方もいるのではないでしょうか。学生であっても確定申告が必要な場合はありますので、この際しっかり確認しておきましょう。
なお、確定申告には「所得税の確定申告」と「消費税の確定申告」がありますが、消費税の確定申告は事業者のみが行うものですので、この記事でご説明するのはすべて「所得税の確定申告」と考えてください。
目次
学生のアルバイト掛け持ちで確定申告は必要?【結論】
学生でも、アルバイトを掛け持ちしていて以下に当てはまる場合は確定申告が必要です。
- 年収が103万円を超えている
- 年末調整されていない収入がある
- 2か所以上から給与をもらっている(副業扱い含む)
一方で、1か所のみ・年収103万円以下・年末調整済みであれば、基本的に確定申告は不要です。
1.所得税の確定申告とは?
所得税の確定申告とは、1年間(1月〜12月)の所得と税金を自分で計算し、税務署に申告・納税する手続きのことです。所得税の支払いが発生する場合と、還付が発生する場合があります。学生さんは確定申告をする必要がない場合が多いのですが、「ざっくり数えて年間100万円以上は稼いでいるかも……」という方は、しっかり計算してみたほうがいいかもしれません。
■控除とは?
税金は、稼いだお金(所得)に税率をかけて計算されるものです。控除とは、「税金の計算から差し引いてもよいお金」という意味で、税金の計算上は稼いだお金(所得)を減らすことになります。稼いだお金の金額が減ることになるため、支払う税金が発生しないということであれば、確定申告をする義務はなくなります。
■源泉徴収とは?
国が効率的に・安定的に税金を集める手段で、給与や報酬から一定の金額を税金として差し引いて支払うしくみです。ただし、あくまでも一定額であるため、人によっては本来よりも多く徴収されてしまいます。国民が支払いすぎた税金を還付してもらうために必要な手続きが、確定申告です。そのため、確定申告が「義務ではないが、したほうが得」というケースも発生します。
2.学生で確定申告が必要なケース
どのケースに当てはまるかを考えてみましょう。すべて「学生の場合」であるためご注意ください。
- アルバイトをしていて、勤め先から源泉徴収されている
税金を支払っているということになり、確定申告は不要です。ただし、「払いすぎている」というケースもあるため、確定申告をすることで還付金を受けられる可能性があります。 - アルバイトをしていて、勤め先から源泉徴収をされていない
アルバイトで収入を得ている「学生」は「勤労学生」と呼ばれます。勤労学生は「勤労学生控除」が受けられるため、「年収130万円」を超えていなければ所得税はかからず、確定申告は不要です(基礎控除48 万円、給与所得控除55万円、勤労学生控除27万円、合計130万円)。
■勤労学生の条件とは
①学生である
高校、大学・大学院、高等専門学校などに籍を置いている必要があります。
②アルバイトなどによる収入がある
働いて得た収入のことであり、親からの仕送りや親族からの小遣いなどは含まれません。
③合計所得金額75万円以下、その他の所得が10万円以下
基礎控除48 万円、給与所得控除55万円、勤労学生控除27万円、合計130万円の控除があり、「年収130万円までは所得税がかからない」ということになります。
■学生の多くは「被扶養者」である点にも注意
「年収130万円」を超えないようにすれば確定申告は不要ですが、「家族の扶養に入っている」という人(被扶養者)は、103万円を超えた時点で扶養の対象から外れてしまうことになります。これにより扶養控除が適用されなくなると、扶養者が負担する所得税や住民税が増えてしまいます。比較的大きな税負担となるため、事前に相談するようにしましょう。
3.確定申告に必要なものは?
学生が確定申告に必要なのは、次の通りです。
・在学証明書
・勤め先から発行される「源泉徴収票」
・銀行口座の確認ができるもの(通帳やカード)
・医療費控除など他の控除を受ける場合には、それぞれの証明書
これらを持って所轄の税務署に行けば、確定申告ができます。また、マイナンバーカードがある場合には、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」での申告が可能です。確定申告アプリなども活用してみましょう。もちろん、「FinFin」でも学生さんの確定申告ができます。
確定申告については、「初めての確定申告!不安な方に基本から徹底解説します」も参考にしてください。
4.まとめ
- 学生でも掛け持ちバイトは確定申告が必要になるケースが多い
- 判断基準は「103万円」「130万円」「年末調整の有無」
- 迷ったら申告することで税金が戻る可能性あり
確定申告について調べ始めると、「なにやら面倒そうだな……」という気持ちになってしまうかもしれません。しなくてもいいならしたくない、と考えてしまっても当然ですが、還付金があるのならやはり確定申告をしたほうがお得です。ほかにも、知らないと損、手続きをしないと損、ということも多いもの。これを機に少しでも税の知識を増やしてみるのはいかがでしょうか。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 掛け持ちで月数万円なら申告不要?
A. 原則として、アルバイトの掛け持ち(給与が複数ある場合)は金額に関わらず確定申告が必要になる可能性があります。
「年間20万円以下なら不要」というルールは、主に会社員の副業(雑所得など)に適用されるもので、アルバイトの掛け持ちには当てはまらないケースが多い点に注意が必要です。
Q2. 年収103万円以下でも申告した方がいい?
A. はい。源泉徴収で税金が引かれている場合、確定申告をすることで税金が戻る(還付)可能性があります。
Q3. 親の扶養に入っていても申告は必要?
A. はい、必要になる場合があります。
扶養に入っているかどうかと、確定申告が必要かどうかは別の判断基準です。
たとえば、掛け持ちで年末調整されていない収入がある場合は、扶養内でも申告が必要になることがあります。
Q4. バイト先が年末調整してくれない場合は?
A. 自分で確定申告する必要があります。
特に、複数のバイト先がある場合は1社しか年末調整されないため、残りの収入は自分で申告が必要です。
以下の記事で、複数のバイト先がある場合にも確定申告が簡単にできるアプリをご紹介しています。
Q5. 確定申告しないとどうなる?
A. 申告義務があるにもかかわらず行わない場合、無申告加算税や延滞税が課される可能性があります。
記事監修者紹介
天野大 先生 天野大税理士事務所
1980年鳥取県米子市生まれ。約8年の税理士事務所での勤務経験を経て、2019年東京都府中市で天野大税理士事務所を開業。雇わない・雇われない働き方「ひとり税理士」。 小規模法人やフリーランス・個人事業主の税務を得意とし「ビジネスを通して社会を元気にする」を理念にスモールビジネス専門の税理士として活動中。








